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CREAな暮らし -crea life style

日本人向けの美味しいオリーブ漬けを作ろう 「crea farmの新漬オリーブができるまで」

 今回は初めて知る方も、発売を毎年楽しみにお待ちいただいている方も多い、crea farmのオリーブの実を使ったこの商品の開発ストーリーをお届けしたいと思います。

 新漬オリーブとは、収穫期を迎えたオリーブの早生果実(青い実の果実)を収穫してすぐに、渋抜きをして薄い塩水でつけた「オリーブの浅漬け」のことを指します。皆さんがレストランやスーパーで目にしたことのある欧州のオリーブ漬けと似ていますが、良くイメージされる「それ」とは少し違ったテイストの(日本の方には)好まれる漬け方で、国内のオリーブ産地(生産者)が新油と同じく、「今年もオリーブの季節になりましたよ!」という鐘を鳴らすような、季節感の高いものです。(日本酒の杉玉なんかと似ている気がしますね)

 新漬オリーブは、歯ごたえの良い食感と、あっさりした塩味を楽しむことができ、そのままおつまみにお召し上がりいただいたり、サラダやお料理のトッピング、炊き込みご飯など色々な用途でお楽しみいただけます。

 そんな「新漬オリーブ」にも、crea farmの思いや1年中楽しんでいただくために研究を重ねた苦労やアイデアが詰まっています。だから、うちの新漬けは「日本一」安心してお楽しみいただけるのです。というお話をお届けします。

〜「どうやって作るの?こだわりの手摘み&手選果」〜

 当社のオリーブ園は静岡県内2ヶ所に圃場があります。1つは徳川家康を祀る「久能山東照宮」のある静岡市・日本平エリア、もう1つが国内最大級の(単一)圃場面積を誇る藤枝市・仮宿エリア。合わせて約7ヘクタールの広大なオリーブ園で数千本・十数種類のオリーブ品種の栽培をしています。

「オリーブってそんなにたくさんの種類があるんだ!」とびっくりされる方も多いのです。実は、オリーブは世界中で1500以上の品種が存在し(それ以上にあるとも云われています)、育てる土地や気候によりエリア特性があり、国ごとの土着種など私達でも知らない品種もたくさんあります。

私達も、静岡の気候と、圃場の土地や作ってきた土壌に合わせた品種選定をし、栽培をしています。ワインや日本酒のように、品種によってオリーブオイルの味や香りが違うのも特徴のひとつ。それぞれの生産者や、場所によって同じ品種でも少しずつ違うんです。奥深いですよね。

 そんなたくさんある品種の中でも「オリーブ漬け」に向いている品種とそうでないものがあります。いくつかの品種で「新漬オリーブ」を検証してきた結果、現在当社では

・マンザニロ
(中粒のオリーブ、肉厚で柔らかく、スペイン語の「小さなリンゴ」が語源の品種)

・オヒブランカ
(中粒のオリーブ、オリーブオイルも根強いファンの多いスペイン原産の品種)

・アスコラーナ
(大粒で肉厚なオリーブ、国内では珍しい品種。欧州では肉詰めをして食べるのも人気)

この3つの品種で、「新漬オリーブ」を作っています。

さあ、収穫だ!

 日本のオリーブ(北半球ではほとんど同じ時期です)の収穫期は9月末〜12月初旬、新漬のオリーブは「青い実」の状態で収穫をします。(オリーブは青(緑)→紫色→濃紫色と熟度が進むにつれて色が変わっていく植物です)

そのため、毎年オリーブオイルを搾るよりも先に、「新漬オリーブ」の収穫からスタートします。

 皆さんも感じられるように、今の日本は9月後半でもまだ真夏のような暑さ。収穫初日は毎年体力との戦いです(笑)
春の開花から、約45日間の細胞分裂を繰り返し大きく育ったオリーブの実は、夏の日差しを浴びてオイルや果肉を形成していきます。表面の凸凹が滑らかになり、ツルっとした輝きが出てきたタイミングでいよいよ収穫。

毎年、企画側は「まだ?まだ収穫しません?」と農場長にしつこく(笑)迫り、農場長は「よし!美味しくなったはずだ!」というところまで譲らず、というせめぎ合いの戦いを経て「よし!来週から穫るよ!」と鐘を打ちます。これがcrea farmの最盛期の合図。

 いよいよこの季節に突入したな!というオリーブの会社ならではの季節の感じ方と、今から3ヶ月は休む間もないぞ!という独特の空気が生まれます。

 そんな雰囲気の中で、傷がつかないように一粒ずつ丁寧に「手摘み」されたオリーブの果実。

感動しながらも、どんどん作業を進めなければなりません。なぜならば、
オリーブの実はとても「酸化」の早い果実。収穫してから工程に入るまでが勝負です。(これはオリーブオイルも同じ。欧州の最高水準の生産方法を採っている当社は、収穫から搾油までは24時間以内。)

オリーブの実を手摘みするのも、丁寧に摘むことで、実同志が擦れあって傷が付くことを避けます。(そこから酸化が進み、品質が落ちてしまうリスクを減らすため)、また収穫した実に小さな傷(夏の間に風で実が擦れてついた傷など)がある場合や、新漬用に大きさを識別したり、葉や枝などを除去する必要があるため、ベテランスタッフの指揮の下、丁寧な選果を行います。

選果したらすぐに漬物工程へ

 前述の用に丁寧に手摘み、選果したオリーブの実は収穫当日すぐに漬物工程へ持ち込まれます。
crea farmは地域の企業の皆さんと一緒に「食の六次化」に取り組んでいます。それは、このオリーブ栽培が「農業」としてだけでなく、地域の新たな産業や観光作りの「種」になると考えているから。
自分たちだけでなく、地域のプロの方達と、地域のこれからの未来のために作る事業なんです。だから、この「新漬」も地域でこだわりの漬物に取り組まれている事業者さんと一緒に試行錯誤しながら「最高の一品」を目指してきました。

 持ち込まれたオリーブ果実は漬物製造専用の工場内で丁寧に洗浄し、渋抜き作業に入ります。
ここから、企画チームは漬物工場の社長と数週間、緻密なやり取りを繰り返します。(新漬オリーブ作りに情熱をかけるあまり、この期間は「渋抜き」の工程が全て完了するまで、漬物工場の社長自ら工場に泊まり込み、「オリーブ寝ずの番」が社内では季語になりつつあります)

全て手作業、数週間の漬物作り工程を経ていよいよ漬け上がり

 収穫から、数週間の工程を経て漬け上がる「新漬オリーブ」作業内容はトップシークレットな部分も多いのですが、全て安心・安全の手作業による工程で作り上げていきます。

 「味」の要素の多くを占める「渋抜き」は毎日何度も渋抜き度合いを確認するために切断面の確認や官能確認、色の変化、何度もの水換え等をしながら職人の経験値の中で微調整していきます。
これはオリーブ果実を生産する農業の過程とも似ており「職人」の経験値が活きる場。機械化やAIの活用なども、元になるこの「職人」経験値が基準にならなければ出来上がらないものです。

 渋抜きが仕上がったら、いよいよ塩水漬け。ここがキーです。塩分濃度が高すぎても、薄すぎても味が決まりません。
どのくらいの濃度が良いか、塩はどうしようか、地元の海洋深層水を希釈して試したらどうか、など設計は商品開発の醍醐味。全ては、丁寧に育ててきた「オリーブ」を最高の状態でお客様にお召し上がりいただくため、妥協は許されません。そんな基準で設計した塩分濃度で漬け上げの調整をします。漬け上がった新漬けは1パックずつ丁寧に計量、パックされます。

さて、いよいよ最終段階「安全」担保の殺菌をします。

 これまでの商品開発のストーリーと同じく、この「新漬」も多くの流通の皆様に扱っていただくもの、また、長い期間お客様にお楽しみいただきたいものということもあり、「殺菌」が必要不可欠。(一部「生」タイプとして収穫期、当社のレストラン限定で非加熱タイプの提供をしていますが、こちらは消費期限数日。とっても美味しいのですが、自社店舗だけでお楽しみいただける特別タイプ)

 設計開発で一番難易度の高かったことは、やはりこの「殺菌」です。国内の多くの産地で作られている「新漬」ですが、その多くが工程は非開示。それぞれの生産者ごとに、食品衛生法や、工程や規格リスクを担保する製法や設計をとって製造していると思います。
しかし求めている製造方法や殺菌方法の知見はあまり開示されておらず、多くの生産者さんがここで、試行錯誤したはずです。オリーブの持つ水分活性や漬け液のpHを考えると通常の殺菌方法では高いリスクが残ってしまう、、、どんな流通の皆様の品質監査を受けても安心してお取り扱い頂けるものが必要。冷蔵で短期間流通させる商品ではないので、長い期間常温で販売でき、日本中の皆さんにお楽しみいただきたいという思いのあった当社と製造工場で、数年がかりの試行錯誤とトライアル、検証の末に完璧な殺菌製法が生み出されました。

これがあるから「生産物」「味」「品質安全」どこを取っても「日本一」だと自負しています。そんな製法に辿り着きました。製造直後から、18ヶ月常温保存した後に「菌」「官能」などの規格検査をしても安全性が担保された商品がお届けできるようになり、今では一年中「静岡産」のオリーブ漬けを供給可能になっています。

 この製造工程を経て、いよいよ消費者の皆様の食卓へ届きます。

企画者がおすすめするcrea farm 新漬オリーブのおすすめの使い方

おすすめ1:シンプルにそのままおつまみで

→まずはそのままお召し上がりいただくのがおすすめ。オヒブランカ種とマンザニロ種、大粒のアスコラーナ種3種類の食べ比べなんかは、好みを見つけるのにも面白いと思います。チーズや生ハムなどと一緒にお召し上がりいただくのも良し。和食にも合いますので、お刺身なんかとお召し上がりいただくのもおすすめです。もちろんワインも日本酒、ビールのとの相性は抜群です。

おすすめ2:和食との相性もピッタリ 炊き込みご飯で

→薄い塩水で漬けあげた浅漬け、しっかり渋抜きしてクセの少ない新漬オリーブの楽しみ方は幅広く、この塩分を活かして「炊き込みご飯」などいかがでしょう。crea farmファンの方には定番の新漬の召し上がり方。肉厚なオリーブは、実はお米との相性も抜群なんです。

おすすめ3:お酒好きな方にお試しいただきたい、和製オリーブのマティーニ

→オリーブの実といえば「マティーニ」でしょ。とイメージされるお酒の好きなあなた。間違いありません(笑)国産ジンも豊富になってきた今だからこそ「ジャパニーズ・マティーニ」は情緒ある和製カクテルになるのではないかと本気で思っています。お手軽に楽しむのであれば、国産ジンを使ったジントニックに新漬を一粒ポンと入れ、静岡産EXVオリーブオイルを人回しするのもおすすめですよ。(私の定番の飲み方ですので間違いありません)

 新漬のシーズンに向けて、今年も小さなオリーブの果実が結実し始めました。夏の太陽を浴びて大きな果実になるころには、当社では文頭のように企画チームと生産チーム周辺が慌ただしくなって来ることと思います。crea farmのオリーブを多くの方に楽しんで頂けるよう、今年も美味しい新漬オリーブを作っていきます。

この記事を書いた人

ONIWA管理人

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